3月11日の大震災と津波で被災された岩手県大槌町の「江岸寺」様へ奉納する「釈迦如来坐像」の原寸の図面です。
ご本尊として祀られる釈迦如来坐像は「法界定印(ほっかいじょういん・・・ 膝の前で掌を上に向け、左手の上に右手を重ね、親指の先を合わせた印相)」が最も多いのですが、 何故、『施無畏与願印(せむいよがんいん)』の印相にしたのかなど、詳しく説明させて頂いてます。 ・釈迦如来坐像 江岸寺は曹洞宗の寺院の為、ご本尊として釈迦如来像を奉納いたします。 ・施無畏与願印(せむいよがんいん)の印相 施無畏印(手を上げて手の平を前に向けた印相)は人々の恐怖心を取り除いて救済する事を示し、 与願印(手を下げて手の平を前に向けた印相)は人々の願いを叶える事を示します。 甚大な被害をもたらした大震災と津波で亡くなられた方、家族や親しい人を亡くされた方・・・ 被災された多くの方の心の傷を取り除き、心安らかなる穏やかな日を迎えられるように願いを込めて 『施無畏与願印』の印相にしました。 ・裳懸座(もかけざ・・・坐像の裳裾が台座にかかり、垂れ下がっている形) この度、薬師寺執事 大谷徹奘師により江岸寺とのご縁を取り持って頂いた事から、 薬師寺のご本尊「薬師如来坐像」にあやかり、裳懸座としました。 ・仏像の胎内は空洞になっており、平安時代から様々な記録を残してきた優れたタイムカプセル。 今回の仏像の胎内、台座内部にも結縁者の名簿、今回の造仏の制作過程を記した文書、 震災の記録等を入れて、100年後、1000年後の後世に伝えます。 ・像高 70cm、 総高 160cm、 ・材木 木曽檜
by butuzohono311
| 2012-02-21 20:15
| 東北に仏像を・・・
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